「伊勢志摩サミット2016」座談会集合写真
Special Contents

「伊勢志摩サミット」
座談会

世界のVIPを迎えて実感!
近鉄・都ホテルズの
「結束力」と「プロ意識」

2016年5月26日、27日の二日間、世界各国の首脳が一堂に会す主要国首脳会議「伊勢志摩サミット」が開催されました。
サミットの開催場所として選ばれたのが、当社の志摩観光ホテル。
安全かつ予定通りにサミットを行うために、外務省と密な連携を図りながら、
近鉄グループ各社が一体となって協力して取り組んだプロジェクトになりました。
この重要ミッションを最前線で取り組んだ若手・中堅の総合職社員に集まっていただき、
「伊勢志摩サミット」開催までの準備段階の取り組み、
そしてサミット期間中の取り組みや印象に残っているエピソードをそれぞれの視点で語っていただきました。

Member

プロジェクトメンバーと
当時の役割
菊井 奈緒江

菊井 奈緒江

2007年入社

特別部署「伊勢志摩サミット対策室」のメンバー。準備期間中から終了まで、あらゆる場面で現場の業務をサポート。

永木 克典

永木 克典

2009年入社

特別部署「伊勢志摩サミット対策室」のメンバー。300人を超える関係者の入島許可証の申請や、什器備品・会場設営を手配。

森田 真梨奈

森田 真梨奈

2012年入社

語学力を見込まれドイツ担当のリエゾン(接伴員)に。外務省の担当者や本国の随行員と連携し、様々な手配・対応に奔走。

畝田 和佳

畝田 和佳

2007年入社

食の安全管理を担当。自主的な拭き取り検査をはじめ、各検査機関からの指摘事項に基づき、食品事故防止策の立案などを行った。

01サミットの準備段階で取り組んだことは…

永木 克典
  • 永木:私の役割は主に二つあり、一つは、志摩観光ホテルがある賢島に入島するための許可証の手配です。外務省の伊勢志摩サミット準備事務局に申請をするのですが、当グループの関係者だけで三百数十人、出入りされる業者の方々の分も含めると膨大な量になりました。もう一つは、志摩観光ホテルを「サミット仕様」にするための什器備品類の手配です。テーブルや椅子などは外務省から持ち込まれるものもあるため、入れ替えや移動を専門業者に依頼。その作業員も延べ百数十名にのぼり、大型トラックが何十台というスケールでした。
  • 菊井:厳しいセキュリティ制限の関係で、各担当がそれぞれ何をすべきかが直前まで知らされず、そうした現場レベルの準備が始まったのは、サミット開催の1週間前くらいでした。
  • 森田:私たちリエゾンに対しても、何時にどなたが到着され何号室に入られるのかといった詳細は直前まで開示されませんでした。ただ、プロトコール(国家間の儀礼上のルール)の研修会に参加したり、自主的にビジネス英語を勉強したりするなど、お客様をお迎えする準備は着実に進めていました。
  • 菊井:私は事務局なので、研修会や会議で使用するツールを用意したり制服やバッジを手配したりするなど、裏方業務がメイン。リハーサルでは大統領役もこなしました(笑)。
  • 畝田:食の安全管理担当として週に1回、調理器具や手指の汚れを計測する機械を手に、ホテルの厨房を巡って拭き取り検査をしていました。また、保健所の立ち入り検査や農林水産省の視察にも同行し、注意事項やアドバイスに沿って衛生環境の維持につとめていました。

02サミット期間中の動きは…

菊井 奈緒江
  • 永木:手配関係はすべて終えていたので、サミット当日の二日間はホテルの通常営業時と同じように、ロビーでお客様をお迎えしたり、何かご要望があれば対応したり。首脳陣だけでなく各国の随行員の方々や各関連団体など、何百人というお客様で溢れかえっていたので、その時々の状況を見ながら動いていました。
  • 森田:リエゾンは各国複数名配置されていて、期間中は交代制で24時間、必ず誰かが対応できる体勢を整えていました。また、首脳会談の会場セッティングも私たちの役割の一つだったのですが、開催国側のご担当者から場所やテーブルの配置や飲み物などのご要望が伝えられたのは、会談の始まる30分前、ということも多く、常にスピーディな行動が求められていました。
  • 菊井:私はずっとインカムをつけて、人手が足りないという情報があれば手伝いに行ったり。いわば遊軍ですね。二泊三日はほとんどホテルに詰めて、何かが発生したらその都度臨機応変に対応していました。
  • 畝田:私は当日はフードテロ対策をしなければいけなかったので…
  • 一同:(おー!)(かっこいい!)
  • 畝田:使わない冷蔵庫などは開けることができないようにしていたのですが、その封が破られていないか、洗剤やアルコールスプレーの個数・配置に変化はないか、調理の際に厨房で怪しい動きをしている人物はいないかなどを数人で手分けをして確認していました。

03難しかったこと、心がけていたことは…

森田 真梨奈
  • 永木:情報管理がとても厳しく、お伝えすることができない情報もある中で、周りの方々にいかにわかりやすく依頼をするか考えるのが、普段の仕事の進め方とは全く異なり難しかったですね。心がけていたのは、どんな場面でもしつこいくらい「もう一度確認を」と言い続けることです。ミスや事故があってはいけないので。
  • 森田:私はご依頼に対して「できない」と言わない、と決めていました。急遽、ある備品を用意してほしいと連絡があり、入手困難な状況の中で知恵を絞って何とか入手。しかし結局不要になる…ということもありました。でも、「お客様のためにやれるだけのことはやる!」という姿勢を大切にしていたので、気になりませんでした。
  • 菊井:そうした不測の事態が発生した時にサポートできるよう、事務局として常に情報を集約していたのですが、やはりすべてを把握することは難しく、皆さんがその場その場で対応力や判断力を発揮し乗り越えていたんですね。そのパワーの集結こそがサミット成功の一因だと感じます。
  • 畝田:私の場合は、厨房のスタッフにイレギュラーな対応をお願いすることが多かったので、「なぜそれが必要なのか」ということをできるだけ丁寧に説明していました。拭き取り検査での数値が基準内におさまらなかった時はこちらからも解決策を提案し、共に目標に向かう姿勢で臨みました。

04貴重な経験を経て得たこと、感じたことは…

畝田 和佳
  • 永木:限られた準備期間の中で各国首脳をお迎えする体制を構築できたことは、「やればできるんだ」という自信になりましたし、国際基準のサービスを改めて学ぶ機会にもなりました。サミットに携わったメンバーの集合写真があるのですが、許可証申請でひたすら名前を登録した皆さんがここにいるんだと、その写真を見て感動していました。
  • 森田:リエゾンという、光栄かつプレッシャーのある仕事をやり遂げて達成感もひとしおでした。サミットが成功し無事に終わることが何より大事だと思っていたので、首脳陣をお見送りした時は本当にほっとしましたね。現在の職場もVIPの方のご来店が多く、サミットで身につけた所作やプロトコールが活かされています。何より、あのハードな日々を乗り越えたのだから何でもできる!という気持ちです。
  • 菊井:私はお客様と接することはほぼなかったのですが、現場の様子を見に行った際に皆さんの姿が本当に凛々しく、日頃から精進し技術を磨いている高いプロ意識を感じました。細かい所作の一つひとつも美しく、改めて、これこそが当社の財産だと思いました。
  • 畝田:菊井さんと同じように、調理やサービスを提供する方の姿にプロとしての「緊張」と「興奮」の二つの感情を感じて、純粋にかっこいいなと思いました。私自身は、フードテロ対策という新しい知見を得たこと、サミットのような国際的な場でも、料理を提供する際に気をつけるべきは、やはり「手洗い」であると再認識できたことは、食品管理を担う立場として得難い学びとなりました。
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